病気になることを「罹患(りかん)」という。「罹」の意味は「かかる、こうむる、なんぎ、遭う」だ。「患」は「わずらう」で「うれえる、思い悩む、心に苦しむ、心配する」という意味である。 つまり病気に罹患するということは難儀に出 >>続きを読む
有識者という怪しげな存在
各分野に精通して見識が高い人のことを有識者と言う。さらに見識とは物事の本質を見通す、優れた判断力また、ある物事についてのしっかりした考え、見方、識見のこと。 平たく言えば、その道の第一人者で、その事項に関してはその人の意 >>続きを読む
創にきずあり、傷にきずなし
よく使われる医学用語はだんだんと身近になって一般的に使用されることが少なくない。だが、その際厳密な定義は置き去りにされるので本来の意味から離れてしまうことが少なくない。一般の方と医療関係者の間の会話の中でそういう用語を使 >>続きを読む
熱中症が増加して日射病を聞かなくなったのはなぜ?
暑い。ともかく暑い。大気中の二酸化炭素濃度上昇による地球温暖化の結果なのか否かは早計に結論付けてはいけないとは思うが、ともかくこの夏の暑さは常軌を逸している。 私が小学生の頃には、夏休み中の出来事を記録する絵日記を提出さ >>続きを読む
昭和の妖怪―安倍晋三のルーツ―
昭和の妖怪と呼ばれた男がいる。現総理大臣、安倍晋三が敬愛し手本とする母方の祖父、岸信介(きしのぶすけ)である。 岸信介は明治29年今の山口市で山口県庁官吏であった佐藤秀助の第5子(次男)として生まれた。父親は婿養子であっ >>続きを読む
DV被害者に追い打ちをかける医療費
世界に冠たる我が国の健康保険制度。すべての国民が日本全国どこでも一定水準以上の医療を同一料金で受けることができる。昭和36年にこの国民皆保険制度が施行されて早54年。皆さんはごく当たり前の医療制度と思われているかもしれな >>続きを読む
ショック・ドクトリン―オリンピックの負の側面―
1973年チリでアウグスト・ピノチェットは軍事クーデターを起こし、独裁体制を敷いた。ピノチェットは残虐な警察力で市民を恐怖支配するとともに、「小さな政府」をスローガンにあらゆる福祉機能を切り捨てて、医療、教育、福祉などの >>続きを読む
診断書は医師の見識を問う鼎
診断書の扱いは法的には有印私文書となる。だが、私文書とはいえ、その公共性は高く、単なるメモ書きとはわけが違う。医療の専門家による判断だから、ないがしろにすることは許されない。 たとえば1ヶ月の休養を必要とした診断書を受け >>続きを読む